ドラ研究人生ニチニチ記

黙々と実験し淡々とイギリスで生活する中で人生をより楽しくするための悪あがき

6月1日(月)

ついに6月になった。子供は保育園に帰り、家が静かである。論文の手直しをしている間、データの解釈を一部し直した方がいいのではないかという部分が出てきた。困ったな。嘘の解釈は世にだしたくないし、その気づいてしまった部分は気づいていないことにして世に出すのが、この時点まできたらベストか?

 

あまり時間がない中(言い訳)、本を読むと1冊読み終わるのに1週間以上かかっている。集中力がないのも問題だ。少し前まで、

姜尚中の「100分de名著ブックス、夏目漱石、こころ」

を読んでいたのだが、これは解釈本としては秀逸だった。そもそも漱石の「こころ」を読んだのが高校生時代、ふーん、よくわからない理由でKも先生も死んじゃったなぁ、などと大して文学的解釈もできない普通に無知の高校生は思ったのだった。そして恐ろしいことに、不惑を超えても何の戦略もない中年になっただけで知識も知恵もつかなかった私でも、この本を読むことでやっと「こころ」の意味や、漱石の書きたかった真意に少しだけ近づけたのだった。

 

ここ最近のささやかな趣味が、アマゾンで1日セールになっている本(通常3冊)から、これは、と思う本を買うことである。その中で最近買った

堀江貴文の「わが闘争」

を読み始めた。ここ最近、このままのらりくらりと研究する人生で本当にいいのか、こんなんで退職した後に何かのこるのか、そして、研究がそこまで好きなのか、そもそも生命科学分野にいながら人を助けたいなどという意図はみじんもなく、単なるオタク的自己中な探究心を満たすためだけに研究しているではないか、これからどうしようかと考え始めた。

堀江貴文氏のように、未来を見通す天才的思考の持ち主にはなれないけれど、凡才でも凡才なりに何かの布石を打っておかねば、自分の老後は随分不本意なものとなろう。同様に、中田敦彦氏のyoutube大学系の動画も数本見たが、テレビを見限って動画配信を成功させるこの手腕、素晴らしい。私も、職が安定しているうちに、しょぼしょぼ稼ぎつつ将来転職するなり、グレードアップするなり、複数の方向にもっていけるように、そしてそれには何が必要かを真剣に考えていこうと思う。

さ、論文手直しとりあえずするか。